Skill No.108Address
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親分関係MX SRWMX Neo

+OG外伝3話 「踊る揺籃(前編)」+

MX51話と見比べてみると面白いかも知れません。
<アビアノ基地 内部>
アクア
「……ミッテ先生、よろしいですか?」
エルデ
「どうしたの、アクア?」
アクア
「先程の講義の内容に関して、質問があるんです」
エルデ
「いいけど……少し待ってもらえるかしら」
アクア
「何ですか、それ?」
エルデ
「覗き見はよくないわね、アクア」
アクア
「す、すみません……」
エルデ
「……これはね、戦闘用人工知能の仕様書よ」
アクア
「! もしかして、機密事項……」
エルデ
「……いえ。習作みたいなものよ」
アクア
「パラシナプスがこんなに……。それに、繋ぎ方がとても綺麗。凄いですね、これ」
エルデ
「あら、わかるの?」
アクア
「だって、先生の教え子ですもの。行動推測型……擬似人格アーキテクチャーですか?」
エルデ
「それは秘密。完成までにはかなりの時間がかかるしね」
アクア
「そうなんですか……」
エルデ
「でも、楽しいわよ。どこまで行けるか……自分の力を試すのは」
「そして、自分で作り出した物を育てていくのは。この"AI0"は私の子供みたいなものね」
アクア
「エーアイゼロ……? 戦闘用人工知能の名前ですか?」
エルデ
「ええ、そうよ」
アクア
「……それにしても先生って、本当に仕事が好きなんですね。ちょっともったいないな」
エルデ
「どういうこと?」
アクア
「だって、先生は美人だから…同期の間じゃ、凄い人気なんですよ。知らなかったでしょ?」
エルデ
「興味がないわ。今の私にとっては、このAI0が全てだもの」
アクア
「じゃあ、私達生徒は……?」
エルデ
「ふふ、どうかしらね。それに、私はもうすぐ別の所へ行くから」
アクア
「ええっ、そんな! どこへ!?」
アクア
「……そうですか……。先生がいなくなったら、寂しいです……」
エルデ
「……」
「……ところで、アクア。あなた、本当にパーソナルトルーパーのパイロットになるつもり?」
アクア
「はい。昔から憧れてましたし」
エルデ
「ご両親は了承しているの?」
アクア
「父とは大喧嘩。まあ、軍に入るのも大反対でしたから……」
エルデ
「仕方ないわね。ケントルム家といえば、政界でも有名な……」
アクア
「先生、そのことは……」
エルデ
「……」
アクア
「……私、自分の手で結果を出してみたいんです」
エルデ
「どうして?」
アクア
「もうカゴの中の鳥は嫌なんです。自分で道を選んで、自分の力で生きていきたいんです」
アクア
「ええ。家にいたって退屈なだけですし、パイロットにも憧れていましたから」
「それに、自分の手で結果を出してみたいんです」
エルデ
「どうして?」
アクア
「もうカゴの中の鳥は嫌なんです。自分自身の力で生きて、自分の道を選びたいんです」
エルデ
「もったいないわね。家から出ず、与えられた境遇を最大限に活かせば、
 もっと色々なことが出来たでしょうに」
「それに、今より幸せになれるわ。平穏無事な生活の中で」
アクア
「ですから、それが嫌なんです」
エルデ
「そう……。じゃあ、これだけは覚えておきなさい」
「あなたは優秀な生徒だけど、感情のコントロールが不得手なのが短所だわ」
「パイロットに必要とされるのは、いかなる時も冷静に状況を分析し、
 あらゆる事態に対処できる能力……」
「それを得られなければ、死ぬことになるわ」
アクア
「覚えておきます、ミッテ先生……」