<戦闘前イベント・ラー・カイラムブリーフィングルーム>
宙「イルイの奴、目を覚ましたはいいが自分のことをガンエデンだって
言ったらしいじゃないか」
豹馬「だがよ…俺達の知ってるイルイだとも言ってるらしいぜ」
忍「よくわからねえんだけどよ、あのイルイって子…どういう状態で
お前達と戦ったんだ?」
カミーユ「イルイは先史文明の遺した惑星防衛システム・ガンエデンに
取り込まれていた…」
洸「イルイはそのガンエデンの力を発動させるための鍵として機能していたのだが…」
万丈「彼女が選ばれたのはそのサイコドライバー能力によるものだったようだ」
忍「で、お前達がガンエデンを倒し、イルイはそれと運命を共にしたってわけか…」
ゼンガー「………」
雅人「ちょっと…忍…」
忍「…っと悪かったな、ゼンガー少佐…」
ゼンガー「いや…言われるまでもなく俺達はイルイを救えなかった…」
「その悔恨の想いが俺を今日まで戦わせてきた…」
トウマ「だが、そのイルイは生きていた…。それ以上のことは彼女に聞くしかない」
ゼンガー「………」
(イルイがやって来る)
イルイ「………」
アムロ「イルイ…」
甲児「やっぱり、イルイだ…。俺達の知っている…」
ブライト「各員、集まっているな。では、緊急ブリーフィングを始める」
大文字「このブリーフィングは彼女…イルイ・ガンエデンのもらたした情報から…」
「今度の我々の行動を検討するものである」
命「イルイ・ガンエデン…」
凱「では、イルイは…」
イルイ「皆さん…」
健一「………」
コウ「………」
イルイ「今までご迷惑をおかけしてごめんなさい…」
万丈「イルイ…君は…」
イルイ「私は皆さんの知るイルイです」
「ですが、同時に私の中にはガンエデンの意識も存在しています」
一矢「ガンエデンの意識とイルイの意識が…?」
ナナ「それって二重人格ってこと!?」
イルイ「いえ…私とガンエデンは一つの身体を共有している状態…」
「今ここで皆さんとしゃべっているのは私の意識ですが…」
「私の中のガンエデンも同時に皆さんの声を聞いているのです」
ヒイロ「…では聞く。お前は俺達の敵なのか…」
デュオ「直球過ぎだよ、お前! もうちょっと言い方があるだろうが!」
イルイ「いえ…ガンエデンが地球を封印しようとし、皆さんと戦ったのも事実ですから…」
鉄也「イルイ…ガンエデンは再び地球を封印する気なのか?」
イルイ「いえ…。本体とバラルの園を失った時点でそれは事実上、不可能となりました」
レーツェル「では、君とガンエデンは何をしようとしている?」
「何のために我々の前から姿を消し、保護を拒んだのだ?」
イルイ「ガンエデンは答えを探していたのです…」
ヴィレッタ「答え?」
イルイ「ガンエデンは、その手段はともかく地球防衛のためのシステムです」
「自らが使命を果たす事が不可能となった今、それに代わる者達…
ガンエデンの剣を探していたのです」
竜馬「では、その答えとは…」
イルイ「はい…。地球を守る剣…それはあなた方、αナンバーズです…」
ジュドー「俺達…ガンエデンに選ばれたってわけか…」
キリー「そいつは結構なことだぜ。
自分が都合が悪くなったんで、俺達にお役目を押し付けようってのか」
豹馬「気に入らねえな…。
それじゃ俺達を利用しようとした帝国監察軍と同じじゃねえかよ」
イルイ「………」
美和「イルイ…あなたを責めているわけではないわ。でも…」
宙「俺達…今日までいろんな人間に利用されて銀河中を
たらい回しにされてきたんでな…」
万丈「だけど、イルイ…。ガンエデンに選ばれたことは僕達にとって無意味だよ」
「だって僕達は誰に言われるでもなく地球を守るつもりだからね」
キラ「守るのは地球だけじゃない」
アスラン「コロニーもプラントも…」
健一「それだけじゃない。
俺達は、この銀河の全ての人たちの生命や平和を守りたいと思っている」
イルイ「皆さん…」
アムロ「イルイ…君の中のガンエデンに伝えてくれ」
「俺達は自分の意志で戦っているのだと」
忍「そういうこと! だから、余計なことはするなってな」
イルイ「ありがとう…。私…αナンバーズを信じてよかった…」
サンシロー「どういうことだ?」
イルイ「私とガンエデンは今日までずっと地球の未来を考えてきました…」
「ガンエデンは地球を守るために皆さんを自分に従わせることさえも
考えていた時もあります…」
ファ「それって…」
カミーユ「俺達を倒し、その戦力を利用しようとしたということか…」
イルイ「はい…。でも、ガンエデンも最後にはわかってくれました」
「皆さんの平和を願う気持ちと未来へ向かおうとする心を…」
凱「だから、俺達を助け、こうして俺達と話をしているんだね?」
イルイ「はい…」
マイ「では、私に接触してXNディメンジョンのやり方を教えたのも…」
イルイ「はい…。マイさんなら、きっとその力を正しい方向に使い、
皆さんを助けてくれると信じてました…」
マイ「ありがとう、イルイ…。
お前のおかげでバンプレイオスは完成し、またリュウに会うことも出来たよ」
イルイ「うん…」
ピート「つまり…」
サンシロー「ハッピーエンドってわけだな」
ゼンガー「イルイ…」
プル「おかえり、イルイ!」
ハチロー「もう! 心配したんだよ!」
イルイ「ありがとう…。ありがとう、皆さん……」
リュウセイ「へへ…よかったな…」
マイ「ああ…。愛する人達の下へ帰ることが出来たんだ…。
こんなに嬉しいことはないだろう」
(途中の会話省略)
ゼンガー「イルイ…」
イルイ「ゼンガー…」
ゼンガー「俺はお前を…」
イルイ「ううん…。ゼンガーはいつでも私を守ってくれた…」
「今こうして私がここにいるのはゼンガーのおかげ…」
ゼンガー「イルイ…」
「俺はこれからもお前を守る…。そして、お前が守ろうとしたものも」
イルイ「ありがとう。私を守ってくれていた大きな剣…」
トウマ「あんな顔で笑うとはね…。見てるこっちの方がくすぐったいぜ」
ミナキ「でも、よかったわ…。ゼンガーさん、本当におめでとう…」
レーツェル「これで彼の旅も終わる…。そして、これからが本当の戦いの旅の始まりだ」
トウマ「今まで俺達はいろんなものに流されてきたが、
今度は自分から道を切り開いてやる…」
「相手が誰であろうとな…!」
<ヘルモーズ・エハッドHP0/ズフィルード・エヴェッド出現、ジュモーラ&ベミドバン出現>
トウマ「バラン!」
リュウセイ「それにエツィーラか!」
バラン「………」
トウマ「バラン。アルマナはこんな戦いを望んではいないはずだ」
「あんたの口から戦いを止めるように言ってくれないか」
バラン「黙れ、下郎!」
トウマ「バラン!?」
バラン「ワシはバラン・ドバン!
陛下をお守りする近衛軍将軍にしてベミドバンを駆る者!」
「異星人風情にその名を呼ばれる筋はないわ!」
ミナキ「そんな…!」
鋼鉄ジーグ「あいつ…トウマと和解したんじゃなかったのかよ!」
鉄也「いや…奴はあくまで霊帝に反旗を翻したゴラー・ゴレムを
討とうとしただけに過ぎん…」
凱「つまり、ゼ・バルマリィ本星に向かおうとしている俺達は
奴にとって敵ということか!」
ミナキ「で、でも! 話せばわかってくれるはずでは…!」
ゼンガー「無駄だ…。今の奴からは殺気しか感じられん」
「バラン・ドバン…。ついに、その真の力を見せるか!」
エペソ「エツィーラ殿、バラン殿。助勢に感謝いたします」
エツィーラ「我らも陛下の臣下。ゼ・バルマリィに危機が迫れば
生命を捨てて戦う覚悟は出来ている」
バラン「行くぞ、異星人共! ここより先、陛下には一歩たりとも近づけさせんぞ!」
トウマ「来るなら来い、バラン! あんたが自分の星のために
戦うというなら…」
「俺は銀河のために戦ってやる!」
<ゼンガー対バラン>
バラン「お主の刀と我が鉄球! どちらが上かいざ勝負!」
ゼンガー「今日までに交わした戦いすら忘れているとは…」
「この男の身に何があったというのだ…!?」
<ベミドバンHP0>
トウマ「バラン!」
バラン「ぐ…ぐおおっ!!」
(バランに根性が掛かる)
鋼鉄ジーグ「野郎! まだやる気かよ!」
凱「待て! 様子がおかしいぞ!」
ミナキ「苦しんでいる…?」
バラン「ぐおおおおっ!!」
トウマ「しっかりしろ、バラン!」
レーツェル「トウマ…」
トウマ「あんたは俺が認めた男だ! そんな男が無様な姿をさらすな!」
「バラン!! あんたはその程度の男なのかよ!!」
バラン「ワシは…ワシは……」
「バラン・ドバンだーっ!!」
(バランが正気に戻る)
トウマ「バラン!」
バラン「おお、トウマか! で、ここは…?」
エペソ「バラン様…」
バラン「エペソ…? これは一体…!?」
トウマ「バラン…あんた…」
バラン「ううむ…ワシは確かゼ・バルマリィ本星へ戻り、そこでシヴァーと…」
「駄目だ…。それ以上は思い出せん…!」
ミナキ「それじゃ困るんです!」
エペソ「バラン様…」
バラン「なんと…! ネビーイームが本星より動かされるとは…!?」
「エペソ! これはお主の判断か!?」
エペソ「いえ…シヴァー閣下のご命令によるものです」
バラン「シヴァーめ…!」
(去ろうとするベミドバン)
トウマ「どこへ行くんだ、バラン!?」
バラン「今度こそ、シヴァーを問い詰め、陛下の前へ引っ立ててくれる!」
「トウマ…。そして、αナンバーズよ」
「お主らがここにいてエペソと戦っているということは…」
「お主らは本星へ向かっているということなのだろう」
トウマ「その通りだ。俺達は…」
バラン「…如何なる理由があろうとゼ・バルマリィ本星は陛下の治める言わば聖地…」
「異星人が進入することはまかりならん!」
トウマ「バラン…」
バラン「エペソ…。ワシは急用ゆえに失礼するが、後は頼むぞ!」
エペソ「心得ました」
バラン「αナンバーズよ…! このままお主らが進もうとするなら
その時はワシが相手になろう」
トウマ「………」
バラン「忘れるな。ワシは陛下をお守りする近衛軍…
その将軍のバラン・ドバンだ!」
(ベミドバン撤退)
トウマ「くそ…あの頑固オヤジ…! 蹴り飛ばしてやらなきゃわからないのかよ!」
レーツェル「かも知れんな…。彼の信念を砕き、その志を曲げるには
それに勝る力が必要だろう」
ゼンガー「ならば、その役は…」
トウマ「俺がやる…!」
(バラン・ドバン…。あんたが信念のために戦うなら俺だって同じだ…)
(次の戦い…俺とあんたの決着をつける…!)
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