+第41話・彼方の地へ+


<アインスト・レジセイアHP一定以下>

これ以前の会話略。

ヴィンデル「ならば、何故お前達は戦いに身を投じている?
       何のために戦っている?」

クスハ「それは、あなた達のような人達を止めるためです!」

レモン「まるで正義の味方ねえ。……これは駄目かも」

ヴィンデル「下らん。見込みはあるかと話していたが……どうやらこの世界も
       愚か者の集まりのようだな」

レーツェル「否定させていただこう。愚かなのはお前も同じだ」

ヴィンデル「何……?」

レーツェル「……ビアン博士や我が父は、
       己の選んだ道が愚であることを理解していた……」
       「だからこそ、自分達の力を凌駕する者が目の前に現れた時……」
       「彼らへ地球圏の命運を託し、己の愚行を
       償うために散っていったのだ」

ヴィンデル「フン、己の愚を自覚せぬ者が真の愚者ということか」
       「だが、ビアン達が武力で地球圏を支配すれば、このような
       事態を招かずに済んだものを」

ゼンガー「DCを否定する者が現れなければ、総帥達もその道を選んだだろう」
      「だが、先程も貴様が言った通り……結果はここにある」

ヴィンデル「では、何故DC戦争に荷担した貴様はここにいる?」
       「何故、愚行を償うために自決せんのだ?」

ゼンガー「確かに……我らの罪は重い。
      命ある限り、それを償わねばならん。例え生き恥をさらし続けても」

ヴィンデル「良かろう……。ならば、我らの世界のお前と同じ結末を
       迎えさせてやる。そして……」

ゼンガー「黙れ。貴様らにウォーダン・ユミルのような存在を作り出させはせん」
      「奴のように哀しく、虚ろな存在を……もう二度とは」

レモン「……そうね」

ラミア「レモン様……」

レモン「W17、ここまで来たのね。……アクセルを倒して」

ラミア「はい……残念ですが」

レモン「仇討ちはさせてもらうわ。結構気に入ってたのよ、あの人のこと」

ラミア「……私にとっては敵です。敵は倒す……そう教えられてきました」

レモン「そんな所だけは優秀ね、あなた」

ラミア「はい」

ヴィンデル「貴様のような人形に我らの作戦を止めることなど出来ん」
       「そして、ヘリオス……
       我らの理想成就のため、その身柄を貰い受けるぞ」

ギリアム「ヴィンデル、お前達を向こうの世界へ行かせはしない」
      「必ず葬り去る。その歪んだ理想とシステムXNごとな」

ヴィンデル「ならば、この戦いを永遠の闘争の皮切りとしてくれよう!」

ラミア「そうはいきません。ヴィンデル様、レモン様……どうかお覚悟を」

レモン「W17……それはあなた自身の意思なのね?」

ラミア「はい。私はアインストとあなた方を倒します」
    「私という存在の全てを懸けて……!」



<ツヴァイザーゲイン撃破>

ヴィンデル「う、うぬうう……!! この私の理想が! 闘争の世界が!
       あのような連中などに!!」

ラミア「やはり、この世界でも
    あなたの理想は否定されたのです……ヴィンデル様」

ヴィンデル「人形が何をほざくッ!! かくなる上は、次元転移を!!」

ラミア「!!」

(戦域から離れるツヴァイザーゲイン)

ヴィンデル「コード・アギュイエウス、起動! 転移座標、ASRJ……!」

(転移を始めるツヴァイザーゲイン)

ギリアム「そうはさせんぞ!」

(ツヴァイザーゲインを抑えるゲシュペンスト)

ヴィンデル「ヘリオス!?」

ギリアム「逃がしはせん、ヴィンデル・マウザー!」

ヴィンデル「ふ、ふははは! 血迷ったか、ヘリオス!」
       「貴様とシステムXNが一つになれば、完全な次元転移が
       可能となるのだぞ!」

ギリアム「はたして、そうかな?」

ヴィンデル「何!?」

カイ「ギリアムッ!!」

レーツェル「何をする気だ!?」

ラミア「もしや……!?」

(アンジュルグもツヴァイザーゲインを抑えに掛かる)

ヴィンデル「ぬうっ! 貴様ら!!」

ラミア「……」

ギリアム「ラミア……!?」

ブリット「少佐、ラミアさん! いったい、何を!?」

ギリアム「ラミア、君は……!?」

ラミア「あなたの考えはわかっています」
    「ツヴァイザーゲイン……いや、システムXNやホワイトスターごと二度と
    戻れぬ世界へ行くおつもりですね?」

ギリアム「!」

ゼンガー「ギリアム、お前!!」

ギリアム「言ったはずだ、ゼンガー。
      俺は、俺なりのやり方で事態の収拾をつけるとな」

ゼンガー「……!!」

ヴィンデル「ま、まさかッ!?」

ギリアム「付き合ってもらうぞ、ヴィンデル・マウザー……
      因果地平の彼方へ」

ヴィンデル「な、何だと!? 正気か、貴様!?」

ギリアム「ああ」

カイ「待て、ギリアム!!」

ヴィレッタ「早まらないで! 他にも方法があるはず!」

ギリアム「カイ少佐、ヴィレッタ……後のことは……頼む」

ヴィレッタ「……!!」

ギリアム「そして、ラミア……君はここに残れ」

ラミア「いえ……ヴィンデル様を倒すのは私の役目です、ギリアム少佐」
    「そして、仲間達をアインストの結果から解き放つためにも……」
    「転移に必要なエネルギーは多いほどいいのでしょう?」

ギリアム「……!」

ヴィンデル「W17、貴様ァッ!!」

ラミア「この世界にあなたが……いえ、私がいられる場所などどこにもない」
    「ヴィンデル様……いや、ヴィンデル・マウザー……!」
    「……さらばだ!」

ヴィンデル「ぬ、ぬおおっ!! 貴様などに!!」
       「貴様のような人形などにぃぃぃぃぃぃっ!!」

(ツヴァイザーゲインの周囲が爆発を起こす)

キョウスケ「!!」

クスハ「ああっ!!」

エクセレン「ラ、ラミアちゃん!!」

ギリアム「……動力、コア接続……! 転移フィールド、展開……!」
      「第1転移座標軸、L5宙域・HS3551……」
      「第2転移座標軸、Z9999……」
      「システムXN、再起動……! ファイナル・コード……」
      「『アポロン』……!!」

(転移し出す3機)

エイタ「か、艦隊周辺に転移反応! こ、これはっ!!」

テツヤ「しょ、少佐!!」

レフィーナ「まさか、私達をここから脱出させるために!?」

(ペルゼイン・リヒカイト出現)

キョウスケ「ペルゼインだと!?」

エクセレン「お、お嬢ちゃん!!」

アルフィミィ「この時を待っておりましたの……」

キョウスケ「何!?」

アルフィミィ「ついに『扉』が開きますの……」

マサキ「『扉』だと!?」

リュウセイ「そ、そいつは、こないだお前が言ってた……!?」

アルフィミィ「そう……。新たな宇宙への……『扉』ですの」




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