<アフターミッション・PT格納庫>
リョウト「……タスク、そっちの方の補給作業はどう?」
タスク「もう終わったぜ。ユウの奴がえらいペースで
仕事をこなしてくれたからな」
リョウト「え? どうして?」
タスク「もうすぐ3時だから。あいつ、その時間のお茶は欠かせないんだと」
リョウト「そうなんだ……」
カーラ「ハーイ! みんな、集まってー!
今度はあたし達が補給する番だよ!」
アラド「え? 本当ッスか!?」
リオ「私達でお食事を用意したの。作戦前だから、軽食系だけどね」
レーツェル「ささやかながら、私も協力させていただいた」
カイ「そりゃありがたい。お前の料理を味わうのは久しぶりだ」
リューネ「大事な作戦の前のお約束だもんね」
レーツェル「食事だけではない。デザートも用意してある」
アイビス「レーツェルさんの作るデザート……」
ツグミ「アイビス! よだれ、よだれ!」
アイビス「ウソ……あたし、そんな大口空けてた!?」
アヤ「ええ、かなり」
レーツェル「今日はアップル・ストゥリューデルだ」
「綿々と伝えられてきたウィーン菓子の真髄を
堪能してくれたまえ」
アヤ「では、遠慮なく……」
アイビス「いただきます!」
リューネ「いいよね、アヤ大尉もアイビスも……。
食べても食べてもスリムだもん」
アヤ「そう? でも、私も見えない所で努力してるのよ」
リューネ「あたしだってやってるよ、ダイエット……。でも……」
「食べたもの全部が筋肉になるってどういうことよ!?」
レーツェル「ふむ……アスリートとしては理想的だな」
リューネ「あたしはアスリートじゃなくて女の子だよ!」
アイビス「まあまあ、リューネ……。
食べたものが全部、バストに行っちゃう人よりいいじゃない」
ツグミ「アイビス……それは誰のことを言ってるのかな……?」
アイビス「さあね……」
リューネ「ツグミって、そんな体質なんだ?」
ツグミ「まあ、こういう悩みはアイビスにはわからないでしょうね、永遠に」
アイビス(うっ……! 本気で怒ってる……)
ユウキ「では、スイーツに合わせて俺が淹れた紅茶も味わっていただこう」
タスク「ほらな、リョウト。あいつ、やっぱ用意してただろ?」
リョウト「うん……。いい香りのお茶だね」
クスハ「あと、他の飲み物も……」
ラミア「!!」
クスハ「あ、あの……普通の飲み物ですから、大丈夫です」
ラミア「そ、そうか……助かった」
レオナ「食欲のない人にはお粥も用意してありますから、どうぞ」
ライ「レオナ……お前が作ったのか?」
レオナ「そうよ」
ライ「……」
タスク「あ、大丈夫ッスよ。以前に毒味してありますから」
レオナ「毒味……!? あなた、あの時そんなつもりで……!」
タスク「味見の間違いでした、レオナ様」
マサキ「どれどれ……」
「お! うめえぜ、これ。ライ、おめえも食ってみろよ」
ライ「……」
「……うまい」
タスク「ま、お粥以外は相変わらずッスけど」
レオナ「その言葉……挑戦と受け取っておくわ」
タスク「覚悟しておきます、レオナ様」
ゼオラ「他にもたくさんありますから、遠慮無く食べて下さいね」
アラド「ゲ!! まさか、お前も……!?」
ゼオラ「な、何よ、その反応! ちゃんとレーツェルさんに
教わって作ったんだから!!」
レーツェル「ああ、味は私が保証しよう」
エクセレン「んじゃ、ちょっと味見をば」
シャイン「では、私も」
アラド「あ!!」
エクセレン「わお! これ、おいしいじゃなぁい?」
シャイン「本当ですわ。お城の料理番も顔負けでございます」
アラド「マ、マジ!?」
ゼオラ「ほら見なさいよっ!」
アラド「すみません……ありがたく頂戴致します」
ゼオラ「じゃ……はい、これあなたの。大サービスで5人分よ」
ラーダ「あら……太っ腹なのね、ゼオラ」
アラド「へ〜え、太いのは足だけじゃ……」
(ゼオラのカカト落としがアラドに決まる)
アラド「いてっ!!」
ゼオラ「どう!? これでも太いって言うの!?」
アラド「あ、あのさ、ゼオラ……その……見えてるよ」
ゼオラ「え? 何が?」
ラッセル「ク、クマさんパンツだ……!」
アラド「お前、意外と可愛いパンツはいてんだな」
ゼオラ「バ、バカ! エッチ! スケベ! あんたなんか最低よぉぉぉっ!!」
アラド「じ、自分で見せといてそりゃねえだろ!?」
ゼオラ「も、もうお嫁に行けないわ! どうしてくれるのよっ!?」
アラド「お、お前……今時そんなこと言ってる奴いねえって」
イルム「……見事なカカト落としだったな」
リョウト「え、ええ。彼女、いい空手家になれるかも……」
カチーナ「それにしても、ラッセル。おめえ、見る時はしっかり見てやがんな」
ラッセル「い、いえ、自分はあくまでも偶然に……」
カチーナ「な〜に言ってやがんだ、このムッツリスケベ!」
ラッセル(本当に偶然だったのに……。あ、あんまりだ……)
ラトゥーニ「……リュウセイ、これ……」
リュウセイ「おにぎりか。確か、前も作ってくれたよな」
ブリット「か、変わった形だな。何か眼鏡みたいだ」
ラトゥーニ「うん……SRXのマスクの形なの……」
リュウセイ「あ、な〜るほど。ありがとよ、ラトゥーニ」
マイ「……」
(何だろう……この感じ……胸がもやもやする……)
カーラ「……あれ? ゼンガー少佐とキョウスケ中尉はコーヒーだけでいいの?」
ゼンガー「うむ」
キョウスケ「乗っている機体が機体だけにな」
カーラ「どういうこと?」
ギリアム「彼らが乗る機体は、特に加速度がきついからだろう」
カーラ「ふ〜ん……。でも、お腹に何か入れとかないと力が出ないよ?」
ゼンガー「……一理あるな。では、軽めで栄養があるものを頼む」
カーラ「はーい! レーツェルさん、オーダー入ったよ!」
レーツェル「承知した。では、これを」
ゼンガー「む……?」
レーツェル「アフリカのパニという料理だ。軽めで栄養価が高い」
ゼンガー「では、もらおうか」
キョウスケ「いただきます」
カーラ「レーツェルさん、パニって何なの?」
レーツェル「聞かぬ方が身のためだ」
カーラ「またまたぁ、教えてよ」
レーツェル「実は……………」
カーラ「え、ええっ!? それ、ホント!?」
レーツェル「ああ、あの二人ぐらいにしか出せないがな」
ゼンガー「うむ……なかなかの味だ」
キョウスケ「そうですね」
カーラ「……素材の正体を知っても同じ反応だったりして」
ヴィレッタ「……相変わらず、こういう時はみんな賑やかね」
ギリアム「決意と覚悟はある……
気負いもある。だが、それだけではない所に彼らの強さがあるのさ」
ヴィレッタ「……ええ」
□Back□