+第35話・メイガスの門+


<インターミッション・???>

???「………」

ウォーダン「メイガスよ……。あの男が来る」

???「………」

ウォーダン「俺のオリジナル……ゼンガー・ゾンボルトがここへ来る」

???「…………」

ウォーダン「俺は奴を倒す。そして、真のメイガスの剣となる」

???「…………」

ウォーダン「メイガスよ、何故俺に答えん?」

???「…………」

ウォーダン「やはり、クロガネを……ゼンガー・ゾンボルトを……?」
       「……」



<戦闘開始直後、PT部隊出撃>

リュウセイ「あれがメイガスの門か!」

ゼンガー「そうだ。球体表面のキャタピラベルトによって、
      地中へ潜る一種のエレベーターだ」

タスク「で、でけえな……! ユウ、ホントに入口はあそこだけなのかよ?」

ユウキ「ああ。メイガスの門が地中へ沈み、クレイドル本体に格納されたら、
     内部への侵入は困難となる」

リュウセイ「クロガネのドリルで地中からブチ破るってのは?」

ユウキ「クレイドルの外殻は非常に強固だ。突破にはかなりの
     時間がかかるだろう」
    「そうなると、アーチボルド達に態勢を立て直す時間を与えてしまう」

タスク「つまり、お行儀良く玄関から入った方がいいってことか……!」

ユウキ「アインストという余計な出迎えがいるがな」

ラーダ「ゼンガー少佐、メイガスの門が沈むまでの時間は
     あとどれぐらいなのですか?」

ゼンガー「あの状態から見て、およそ10分……それまでにクロガネを
      あの位置へ到達させねばならん」

(到達位置表示)

テツヤ「クロガネは最大戦速で突撃!
     各機は本艦の針路上の敵を撃破せよ!」

アラド「了解!」

ゼンガー「……」

レーツェル「ゼンガー……」

ゼンガー「わかっている。あの男……ウォーダン・ユミルは
      必ず俺の前に現れる」

レーツェル「ここで彼と最後の決着をつける気か」

ゼンガー「うむ。奴との奇縁、過去の因縁、地底に潜む我らの敵…
      今こそ我が斬艦刀で断つ!」

テツヤ「全機、攻撃を開始せよ!!」

ゼンガー「応! いざ往かん、大地の揺り籠へ!」



<初期敵11機撃破>

(ブザー音)

エイタ「艦長代理、メイガスの門に動きが!!」

テツヤ「潜行が早まったのか!?」

エイタ「いえ! 内部から機動兵器が出てくるようです!!」

(ゲート周囲のバレリオンが撤退し、代わりにスレードゲルミルが出て来る)

リュウセイ「で、出やがった!!」

ウォーダン「……」

ゼンガー「現れたな、ウォーダン・ユミル……!」

ウォーダン「我はメイガスの剣……主に仇なす者は全て斬る」

ゼンガー「お前がいう主とは、メイガスのことか? それとも、シャドウミラーか?」

ウォーダン「……その両方だ」

ゼンガー「……」

ウォーダン「そして、ゼンガー・ゾンボルト……」
       「お前をメイガスの下へ行かせるわけにはいかん」

ゼンガー「ならば、押し通るまで!」

ウォーダン「来るがいい! 我が斬艦刀の錆にしてくれる!!」

(ウォーダンに気合が掛かる)

ゼンガー「見事な気迫……! だが、お前がそうであるように
      我らにも守るべきものがある!」

ウォーダン「百も承知! だからこそ、互いの大義と意地をかけ、
       ここで最後の決着をつける!!」

ゼンガー「望むところだ! このゼンガー・ゾンボルト、推して参るッ!!」



<スレードゲルミル・HP一定以下>

テツヤ「こちらアイアン3! タイムリミットまであと2分!
     もう時間がないぞ!」

アヤ「みんな、ウォーダンへ攻撃を集中させるのよ!」
   「彼を倒さない限り、クロガネは内部へ侵入できないわ!」

アラド「で、でも、短時間でどうやってあんなのを!?」

ゼオラ「泣き言を言ってる場合じゃないわ! とにかく、攻めあるのみよ!」

アラド「普通の相手ならともかく、自己修復しやがるんだぞ、あいつは!」

ゼオラ「機体のどこかにマシンセルの制御装置があるはず……それを壊せば
     修復を止められるかも知れない!」

アラド「どこかって、どこだよ!?」

ゼオラ「そ、それは……」

ラトゥーニ「あれがグルンガスト参式を基にした機体なら、制御系が
       集中しているのは頭部と腰部……」

リュウセイ「GラプターとGバイソンのコックピット辺りか?」

ラトゥーニ「うん。そのどちらか……あるいは両方に
      制御装置があるかも知れない」

アラド「りょ、両方だったら面倒だぜ!」

レオナ「ええ……! 同時に破壊しなければ、修復を止められなくてよ!」

ゼンガー「……」
     (頭部と腰部……あるいはその両方、か)



<スレードゲルミルのHP更に一定以下>

ウォーダン「やるな……! だが、まだ俺は倒れんぞ!」

アラド「く、くそっ! あの野郎、しぶとすぎるぜ!!」

ヴィレッタ「もう時間がない。早くウォーダン・ユミルを倒さなければ……」

カーラ「あたし達はクレイドルの中へ入れなくなっちゃうよ!」

ウォーダン「ここを通しはせん。このウォーダン・ユミルがいる限り」
       「お前達はメイガスの下へ行くことなく、ここで死ぬのだ」

タスク「ち、ちっきしょう……! マシンセルさえ何とかなりゃ……!」

ゼンガー「……お前達は先に行け。奴は俺に任せろ」

タスク「え!?」

ゼンガー「一意専心!!」

(ゼンガーに気迫が掛かる)

ゼンガー「ぬおおおおっ!!」

ウォーダン「!!」

(スレードに雲燿の太刀を叩き込むダイゼンガー)

ウォーダン「お、おのれ!!」
       「伸びよ、斬艦刀! 電光石火ッ!!」

(斬艦刀でダイゼンガーへ反撃を加えるスレード)

ゼンガー「ぐあああっ!!」

(互いの一撃で遠くへ吹き飛ばされる2機)

レーツェル「ゼンガー!」

アヤ「しょ、少佐っ!!」

ゼンガー「ううう……ぐうっ!!」

ウォーダン「貴様……!!」

アラド「あ、相討ちか!?」

ゼオラ「で、でも、ダイゼンガーのダメージの方が!」

ゼンガー「お前達、何をしている!?」

ゼオラ「えっ!?」

ゼンガー「早く行け! アースクレイドルの中へ!!」

エイタ「か、艦長代理、あれを!!」

テツヤ「!!」

マイ「メ、メイガスの門が……」

アヤ「開いた……!!」

ウォーダン「ゼンガー! 貴様、それが狙いだったのか!?」

ゼンガー「そうだ」

ウォーダン「おのれ! させんぞ!!」

(スレードに取り付くダイゼンガー)

ウォーダン「ぬうっ!?」

ゼンガー「ウォーダン・ユミル! 貴様の相手はこの俺だ!!」

レオナ「ゼンガー少佐!」

テツヤ「各機、少佐の援護を!!」

ゼンガー「手出し無用! お前達はクレイドルへ突入しろッ!!」

テツヤ「し、しかし!」

ゼンガー「先に行け! ウォーダンは俺が倒す!!」

テツヤ「りょ、了解! 全機、メイガスの門へ突撃せよ!!」

タスク「ゼンガー少佐、後で必ず来て下さいよ!!」

(ダイゼンガーとアウセンザイター以外の全機がメイガスの門へ突入)

ゼンガー「レーツェル、何をしている! 貴様も行け!」

レーツェル「……私の目を誤魔化すことは出来んぞ、友よ」

(更にダメージを受けるダイゼンガー)

ゼンガー「……!!」

レーツェル「その損傷でウォーダンとまともに戦えるのか?」

ゼンガー「………」
      「エルザム、お前にも倒さねばならぬ男がいるはずだ」
      「己の過去にケリをつけなければならぬはずだ」

レーツェル「……!」

ゼンガー「……ウォーダン・ユミルと勝敗を決するのは、俺でなくてはならん」
      「奴はもう一人の俺……互いの存在を賭け、戦わねばならん」

ウォーダン「……」

ゼンガー「奴もまたそれを望んでいる。
      俺の写し身や人形ではなく……ウォーダンという一人の漢として」

レーツェル「……」

ゼンガー「行くのだ、エルザム。それぞれの決着をつけるために」

レーツェル「……わかった。クレイドルの中で待っている」
       「だが、友よ……忘れるな。
       お前には助け出さねばならぬ人間がいることを」

(アウセンザイター、メイガスの門へ突入)

ゼンガー「……」

ウォーダン「……ゼンガー、お前が助けねばならぬ人間とは何者だ?」

ゼンガー「ソフィア・ネート博士……
      メイガスシリーズの設計者であり、アースクレイドルの管理者だ」

ウォーダン「……」

ゼンガー「以前、ネート博士は俺に語った……」
      「アースクレイドルは人類が未来へ生き延びるための手段なのだと」
      「そして、俺はそれを守ると約束し、クレイドルの占拠を
      目論んだアードラーを打ち倒した」

ウォーダン「……」

ゼンガー「だが、ネート博士が未来への眠りについた後……」
      「己の欲望の為にアースクレイドルを利用した者達がいる」

ウォーダン「バン・バ・チュン……いや、ヴィンデル・マウザー大佐と
       イーグレット・フェフか」

ゼンガー「そうだ。俺は奴らからアースクレイドルを……
      ネート博士を取り戻さねばならん」

ウォーダン「ふっ……ふふふ……」

ゼンガー「!?」

ウォーダン「やはり、今の俺はお前の写し身……守るべきものは同じか」

ゼンガー「何……!? ならば、お前が言うメイガスとは!?」

ウォーダン「そう、ソフィア・ネートのことだ」
       「彼女は今、フェフ博士の手によってメイガス・ゲボの
       生体コアとなっている」

ゼンガー「な……!!」

ウォーダン「メイガス・ゲボは我らシャドウミラーの本懐を
       遂げるために必要不可欠な存在……」
       「だから、お前に渡すわけにはいかぬ」

ゼンガー「もはや問答無用……というわけか」

ウォーダン「そうだ。俺とお前は相容れぬ存在……並び立つことはあり得ん」
       「そして、我らの勝負の行く末は斬艦刀のみが知っている」

ゼンガー「よかろう……ならば!」

ウォーダン「互いの命を賭けて!」

ゼンガー「今ここで雌雄を決するのみ!」



<↑の次EP>

ウォーダン「む!? マシンセルの修復が……!」
       「制御装置が損傷!? もしや、あの時の一撃で!?」

ゼンガー「そうだ。頭部と腰部へほぼ同時にダメージを与えるには……
      機体の中央線を斬ればいい」

ウォーダン「き、貴様……捨て身でそれを!」

ゼンガー「ああ。奴なら……キョウスケ・ナンブならこう言うだろう」
      「分の悪い賭けだった、とな」

ウォーダン「……!!」

ゼンガー「さあ行くぞ、ウォーダン! これが最後の勝負だ!!」



<↑より2ターン経過>

ゼンガー「むぅ……! 機体はもはや限界に近いか……!」

ウォーダン「うぬっ、修復速度が上がらん……!
       これではこちらのダメージが!」

ゼンガー「ならば……!」

ウォーダン「次の一撃に己の全てをかけるのみ……!」

ゼンガー「望むところだ……!」

ウォーダン「……」

ゼンガー「………」

ウォーダン「…………」

ゼンガー「………………」

ウォーダン「………………」

ゼンガー「我が剣魂、その身で受けよ! ウォーダン・ユミルッ!!」

ウォーダン「ゼンガー・ゾンボルト! 敗れ去るのは貴様の方だッ!!」

ゼンガー「ぬおおおおっ!!」

ウォーダン「でやああああっ!!」

(互いの斬艦刀がぶつかり合い……)




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