+第41話:手にする剣は諸刃なり+


<前半部:PT部隊出撃直後>

イングラム「来たか…」
      「…俺が選び出した巫女は神の下へ召された。後は…最後の仕上げをするのみ」
      「そう…最後の、な」

キョウスケ「セオリーどおり、待ち伏せされていたようだな」

リュウセイ「イングラム…! イングラム・プリスケン!!」
      「今日こそてめえを倒し、このホワイトスターを破壊してやる!」

アヤ「イングラム少佐…私はあなたと戦います。あなたから与えられた使命を果たすために…!」

イングラム「その必要はない」

アヤ「!?」

イングラム「何故なら、お前達にはこのネビーイームで新たな使命が与えられるからだ」

マサキ「ああ、そうかい! だがよ、何でもてめえの思いどおりになると思うな!」
    「俺達はてめえのサンプルや兵器なんかじゃねえんだっ!!」

アヤ「マサキ…!」

エクセレン「あの子の言うとおりよ、アヤ大尉」

アヤ「エクセレン…!」

エクセレン「前に言ったでしょ?
       私達が感情を持った人間だってこと…イングラム少佐に教えてやりましょ」

アヤ「ええ、わかってるわ…!」

キョウスケ「…アサルト1より各機へ。R-GUNリヴァーレを倒し、要塞中枢部を破壊するぞ!」

ブリット「了解です、中尉!」

マサキ「おっと…言うことはまだあるんじゃないのか? キョウスケ」

キョウスケ「言うこと…?」

エクセレン「そうそう。この作戦が終わったら打ち上げをやろう、とかね」

マサキ「茶化すなっての!」

キョウスケ「フッ…ならば、このパーティの締めは派手にやってくれ」

マサキ「ああ、任せな。 奴らが俺達に猶予を与えたことを後悔させてやるぜ」

エルザム「ライ、いいな? 今こそビアン総帥と我らの父から与えられた使命を果たす時…!」

ライ「わかっている、兄さん。俺は戦う…カトライア義姉さんが愛した地球やコロニーを守るために」

エルザム「フッ…それでこそ我が弟だ」

ヴィレッタ(イングラム…あなたの枷を解く方法は一つしかない…それは…)

ダイテツ「諸君! 我々の盾となって散った同胞に報いるためにも…最後の決着をつける!!」
     「人類の未来はこの一戦にあり! 総員奮起せよ!!」

ゼンガー「応! 我らが使命、我らが意地、我らが力! 今こそ刃と成して敵を斬れッ!!」

アヤ「そうよ…。心に念じる見えない刃…それが私達の武器…!」
   「イングラム少佐! 私は…私達はあなたを倒します!!」

イングラム「来るがいい、我らによって選ばれし者共よ…」
      「お前達の力を俺に示せ!」



<後半部:ジュデッカ出現直後>

リュウセイ「な、何だ!? あのデカいロボットは!?」

(念動感知音)

リュウセイ「つッ!!」

ブリット「!」

クスハ「!」

タスク「く!?」

リョウト「な…!」

リオ「!」

レオナ「今のは…何!?」

アヤ「こ、この念は…!」

レビ「我が名はレビ。レビ・トーラー…」

ラーダ「あれが…レビ……」

ギリアム「…エアロゲイターの統率者か…」

ラーダ(私とギリアム少佐の予測が正しければ…あの子も他のエアロゲイターと同じく…)

ギリアム(精神制御を受けた地球人だと言うことになる。そして、その正体は…)

ヴィレッタ(…以前と違って、レビの力が増している)
      (ネビーイームの中枢から切り離されたことによって、負担が減り…)
      (代わりに、レビとジュデッカの融合度が増したのね)

レビ「選ばれしサンプル達よ…。これ以上の抵抗は無駄だ」
   「このジュデッカを破壊せぬ限り…ネビーイームを止めることは出来ん」
   「大人しく我らの軍門に降れ」

リュウセイ「! それで、てめえらの兵器となって戦えってのか!?」
      「あのテンザン・ナカジマやカーウァイ・ラウ大佐みたいに!」

レビ「そうだ。そのため、我々はネビーイームより先に地球へメテオ3を送り込み…」
   「地球人類へEOTを与えて平気としての進化を促し、その過程を見守ってきた」
   「そして、我々が与えて来た幾多の試練を乗り越え…」
   「最終的にサンプルとして選び出された者が、お前達なのだ」

ダイテツ「技術レベルはお前達の方が高いにも関わらず、ワシらを戦力として必要とする理由は何だ?」

レビ「数年に渡る調査の結果、地球人は他星の人種に比べ、強い闘争心と高い戦闘能力…」
   「そして、他星の技術を短時間で吸収する、柔軟かつ優秀な知能を持つ人種であるとわかった」
   「さらに、魔装機神と呼ばれる兵器のように…」
   「地球には独自の技術力で超高性能な兵器を造り出す文明も存在している」
   「つまり、地球人は…この銀河系の中でも、類い稀なる力を持った優性戦闘種族なのだ」   

ギリアム「…優性戦闘種族…。なるほどな。言い得て妙かも知れん」

レビ「地球人が何ゆえにそのような進化を遂げたか…その理由は我々にもわからない」
   「あるいは、地球という星そのものに何らかの秘密があるのかも知れない」

マサキ「………」

エクセレン「………」

キョウスケ「…読めた。お前達の目的は…地球人という兵器を大量に『生産』することか」

マサキ「大量生産だと…!? どういう意味だ、キョウスケ?」

キョウスケ「レビの言うとおり、おれ達はあくまでもサンプルに過ぎない…」
       「だからこそ、奴らはおれ達の様々なデータを基に…」
       「大量の地球人を捕らえ、兵器として調整する」
       「それがレビ・トーラー、お前の目的であり、ホワイトスターはそのプラント…生産工場だ」

ゼンガー「初期段階に、その実験台とされたのがカーウァイ大佐…」

リュウセイ「最近ではテンザン…」

エクセレン「手っ取り早く精神コントロールで…ってのが、クスハちゃんね」

レビ「そのとおりだ」

リオ「じゃあ、さっきの居住空間に人の気配がまったくしなかったのは…?」

ギリアム「そうだ…。ホワイトスターはエアロゲイターの自動機械惑星であると同時に…」
      「収集・調整した地球人を飼うためのオリでもあるのさ」

エルザム「レビ・トーラー…お前は我々を収集した後、どこへ運び去るつもりだ?」

レビ「それに答える必要はない。お前達はただ…バルマーの兵器となれば良いのだ」

エルザム「悪いが、その誘いは断らせていただく!」

レビ「フフフ…自ら生きる道を閉ざすつもりか?」

キョウスケ「…押し開く。お前の結界ごとな…!」

レビ「来るがいい。我らに抵抗する気力がなくなるまで、叩きのめしてやる」

※この下りはキョウスケ編41話と微妙に違うものの、ほぼ同じ。親分の台詞にも変化無し。


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