+第28話・十字軍が消える日+


<ヴァルシオン(シャイン機)HP30%↓>

シャイン「あ…ああ………」

ライ「シャイン王女!」

アードラー「な、何じゃと!? あやつら、ゲイム・システムを破壊しおった!?」

キョウスケ「とったぞ…! シャイン王女を救出するんだ」

シャイン「……う、うう…」

アードラー「ぐぐ…大切な実験道具を! ええ、貴様らに奪われるくらいなら、このワシが!」

リリー「…これ以上、あの男に非道な真似をさせるわけにはいきません!」
    「主砲、発射用意! 目標、アードラーのライノセラス!」

アードラー「何じゃと!?」

(砲撃を食らうアードラー艦)

キョウスケ「何だ? 仲間割れ…?」

アードラー「き、貴様…!!」

リリー「今の内です! ライディース様、レオナ…王女を助けなさい!」

ライ「!! リリー中佐…!?」

(ヴァルシオン回収)

キョウスケ「よし、シャイン王女の回収は終了した」

イルム「ふう〜やれやれ。あのライノセラスが隙を作ってくれたおかげだな」

レオナ「リリー中佐、あなたは…!」

リリー「…気にすることはありません。これは…総司令から私に与えられた使命…」

ライ「父から…!?」

アードラー「使命じゃと!? うぬぬ! 最初からそのつもりでワシの下に来おったのか!!」
       「許せん! 裏切り者は死ねぇい!!」

リリー「!!」

(砲撃を喰らい、撃沈するリリー艦)

リリー「…ううっ! 総員に退艦命令を……!!」

アードラー「フヒヒ…愚かな女め。ワシに逆らったのが運の尽きじゃ!」
       「ビアンやマイヤーと共に地獄で己の無能さを呪えい!!」

リリー「…ありがとう…」

アードラー「む? あの女、何を? 死を目前に血迷いおったか」

リリー「最後まで見守ってくれたことを…感謝します……」
    「ゼンガー=ゾンボルト。後はあなたに…託します……」

アードラー「な……ッ!?」

リリー(ああ…マイヤー様……)
    (今、お傍に…………参ります………)

(リリー艦爆発)

レオナ「リリー中佐…!!」

ライ「くっ……!」

(グルンガスト零式出現)

ゼンガー「………」

ブリット「ゼンガー隊長!?」

イルム「チッ、ややこしい時に! こうなったら…!」

キョウスケ「イルム中尉! 様子がおかしい…待ってくれ」

アードラー「どこで油を売っておった! ゼンガー!」

ゼンガー「………」

キョウスケ「…ゼンガー。助けられたんじゃないのか? …お前は、それを見殺しに…」

ゼンガー「言うな、キョウスケ…!」

キョウスケ「!?」

ゼンガー「時には…誇り高き戦士の魂…その最期を見届けねばならんことも…ある…」

アードラー「当然じゃ。裏切り者に明日はない」

ゼンガー「………」

アードラー「遅れてきたことは不問にしてやる。貴様の零式でハガネとヒリュウを沈めるのじゃ!」

ゼンガー「黙れ…! 裏切り者に明日はない…それは貴様とて同じこと…!」

アードラー「!?」

ゼンガー「俺は今こそ使命を果たす!」

アードラー「使命じゃと?」

ゼンガー「そう! 我が使命とは異星人に対抗しうる戦力を見出し、鍛え上げること!」

ブリット「!! やっぱり、隊長は…!」

エクセレン「もう、回りくどいわねえ。だけど…時は来たみたいね」

キョウスケ「器用に立ち回れる男ではない。…それはおれ達も同じだ」

ゼンガー「そして、アードラー…お前達のように本来の目的を見失い、私欲に走るDC残党を倒すこと!」
      「そのために俺は裏切り者の汚名を受け、数多くの同胞の犠牲を乗り越えて、ここまで来た!」

アードラー「フン…貴様など所詮はビアンやマイヤーの亡霊に過ぎんわ」

ゼンガー「黙れ!!」

アードラー「!」

(零式、味方カラーに)

ゼンガー「そして、聞け! アードラー・コッホ!!」
      「我が名はゼンガー! ゼンガー・ゾンボルト!! 悪を断つ剣なり!!」
      「大義を失ったDCは…今日この地で、零式斬艦刀によって潰えるのだッ!!」

アードラー「な、な、何を…!」
       「ぼ、亡霊風情が調子に乗りおって!! 死ぬのはお前の方じゃ!!」

ゼンガー「笑止!! 貴様の地獄への旅路は………」
      「我がグルンガスト零式が案内つかまつるッ!!」

キョウスケ「…ゼンガー…いや、ゼンガー隊長…」

ゼンガー「キョウスケ、…フフ…俺を隊長と呼ぶか」

キョウスケ「………」

ゼンガー「…俺の今までの行いを、許せとは言わん」
      「今はただ、眼前の敵を斬り捨てるのみ!!」

キョウスケ「了解…!」

アードラー「小賢しいわ! まとめて叩き潰してくれる!!」

※シャイン救出〜リリーの最期となる前半のシーンも個人的に印象深いので、敢えて削らずに載せてみました。




<全敵機撃破>

(前略)

キョウスケ「ゼンガー隊長…」

ゼンガー「キョウスケ、クレイドルの責任者ソフィア・ネート博士は…」
      「地球人同士の戦闘を良しとせず、純粋に人類の未来を案じている人物だ」
      「アードラー達が死んだとなれば、お前達に敵対することはあるまい」

キョウスケ「隊長がそう言うのなら、信じるが…しかし…」

ブリット「隊長…。自分は隊長にお願いがあります。隊長の力を自分達に貸して下さい」

ゼンガー「…俺はお前達と共に行くことは出来ん」

カチーナ「なんでさ!? あんたの目的はわかった。DCとも決着が付いたじゃないさ!」

ライ「王女も無事保護する事が出来た。…俺はとやかく言うつもりはない」

リュウセイ「そうだぜ! ただ裏切ったわけじゃないんだろ?」

ゼンガー「使命のためとは言え、俺が今まで犯してきた罪は重すぎる。
      …今さら連邦に戻ることは出来ん」

ブリット「しかし!」

ゼンガー「さらばだ。お互い命があればまた会うこともあるだろう…」

キョウスケ「隊長」

ゼンガー「俺がお前に教える事はもう何もない」
      「いや、初めからなかったのかもしれん。お前の信じる道を行け」
      「立ちふさがるものは全て撃ち貫いて、だ」

キョウスケ「………」

(零式撤退)




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