+第10話・再会、そして巨大なる盾+


<敵6ターン目orユーリア機かレオナ機のどちらかを撃墜>

(トロイエ隊撤退)

ユン「! 地球より超高速で飛来する物体あり!!」

レフィーナ「シャトルですか!?」

ユン「違います! これは…!!」

(グルンガスト零式出現)

ブリット「あ、あれはっ!?」

カチーナ「…間違いねえ、ありゃあ…」

エクセレン「ボス…!」

キョウスケ「………」

ギリアム「単機で大気圏を離脱か。…グルンガスト零式、噂以上だな」
      「ゼンガー…わけを聞かせてもらおうか」

ゼンガー「ギリアム…。我らは互いに戦う運命だった。
      …ただ、それだけのことだ」

ギリアム「フッ…変わらないな、お前は。我が道を行く…か」

ブリット「くっ…。これが現実なのか…? 俺達は隊長と戦わなきゃならないのか…!?」

レフィーナ「少佐! 教えてください! 何故、あなたは…!」

ゼンガー「問答無…」

キョウスケ「…艦長、甘ったれるな」

レフィーナ「え…!?」

キョウスケ「…すみません。だが、今は戦闘中です。…あの男は敵の増援に過ぎない」

ゼンガー「それでいい。俺はただの裏切り者だ。お前達の…敵だ…!」

キョウスケ「この戦い、何らかの意味があるというなら…」
       「それを信じるぞ…ゼンガー・ゾンボルト」

ゼンガー「そうだ。戦士たる者、ひとたび戦場に身を置けば…」
      「眼前の敵を打ち倒すことに専心しろ」
      「そうすれば、答えが出る。かつての教導隊が目指していたものが何かという…答えがな」

キョウスケ「…教導隊が目指していたもの…?」




<グルンガスト零式HP70%↓>

ゼンガー「…少しは腕を上げたな。だが、まだ見極めが甘い!」

キョウスケ「何…!? …しまった!」

カチーナ「! ヒリュウ改を!!」

ブリット「狙って!?」

レフィーナ「緊急回避を!」

ユン「ま、間に合いません!!」

ショーン「むうっ! いけませんぞ!! いかにヒリュウ改と言えど…」
     「あの斬艦刀をまともに受ければ…!!」

レフィーナ「機体をそらして、少しでもダメージを…!!」

ユン「か、艦長! 艦底ハッチが! 艦底ハッチが開かれました!!」

レフィーナ「な…!?」

ショーン「まさか…!」

ユン「ジ、ジガンスクードが…発進態勢に入っていますっ!!」

レフィーナ「そ、そんな! いったい、誰が!?」

タスク「よし…! ロックボルト、解除!!」

レフィーナ「タ、タスク!?」

タスク「エレクトロード、セット! テスラ・ドライブ全開!!」
    「ブースト・オン!! イチバチで行っくぜぇぇぇっ!!」

(ジガンスクード発進)

ラーダ「ジガンスクード!?」

カチーナ「だ、誰が乗ってんだ!?」

ラーダ「! タスク、止めて!! ジガンはまだ…っ!」

ゼンガー「む!? あれは…! 切り札を出したか…!」
      「だが! 俺の前に立ち塞がるなら、叩き斬るまでッ!!」

タスク「させるか! イチバチで勝負だっ!!」

(零式とジガンが交戦)

タスク「う、うぐぐ…っ」

ラーダ「タスク!!」

タスク「ゲホッ…ア、アバラが…2、3本イッちまった……」

ブリット「タスクッ! 大丈夫か!? しっかりしろっ!!」

タスク「へ、へへ…だけど、読み通りだった…ぜ…。防御に徹すれば…俺だって…な」

エクセレン「ヒリュウは助かったけど、タスク君がヤバいんじゃない!?」

レフィーナ「ジガンスクードの損害状況は!?」

ユン「第1次装甲と駆動系が損傷! まともに…動けません!!」

キョウスケ「いかん…!」

レフィーナ「PT部隊はジガンスクードの援護を…!!」

ゼンガー「タスクよ…その意気は良し。だが…!」

タスク「へ、へへへ…。ゼンガー…少佐、矛盾って言葉…知ってるか?」

ゼンガー「何…?」

タスク「…最強の…矛と…最強の盾が…ぶつかると…どうなるか…」

ゼンガー「……むっ…?」

タスク「…見てのとおりだ…ぜ…」

ゼンガー「零式斬艦刀が…欠けた、か。フッ…フフフ…見事だ」

カチーナ「あいつ…ジガンにトドメを刺さねえのか!?」

ゼンガー「…いいだろう。土産話としては…上出来だ」

タスク「な…何だって…?」

ゼンガー「呪われた最強の盾…その機体の背負った業を払うには、勝ち続けなければならん」
      「その重さを忘れるな、タスク・シングウジ」

タスク「…業……重さ…?」

ゼンガー「…お前達とはまた剣を交えることになるだろう。それまで、その命…預けておく」

キョウスケ「……!」

ゼンガー「さらばだッ!!」




<アフターミッション:コロニー・エルピス>

マイヤー「…お前がゼンガー・ゾンボルトか。話はビアンと我が息子から聞いている」

ゼンガー「は…」

マイヤー「どうした…このエルピスに来るのは初めてか?」

ゼンガー「いえ…。自分はDC…そして統合軍にとって敵だった男です」
      「そのような者と総司令が直接会う。あまりにも不用心では?」

リリー「何が言いたいのです? ゼンガー少佐」

ゼンガー「警備の者がいないこの状況…総司令の命を奪うには好機かと」

リリー「……!」

マイヤー「ならば…何故、私を手にかけぬ?」

ゼンガー「自分が総司令に試されていると承知しているからです」
      「それに…己の死に場所を見極めている者へ刃を向けても意味はない」

マイヤー「フッ…面白い男だ」
      「ゼンガー・ゾンボルトよ…このエルピスは人類が最初に建造したスペースコロニーだ」
      「宇宙環境適応手術の失敗、連邦の弾圧、幾多のテロ事件を経てもなお…」
      「我々が母なる大地として、ここを始めとする10基のコロニーを選んだ理由…それがわかるか?」

ゼンガー「外宇宙という未踏の世界へ踏み出すため…かと」

マイヤー「そうだ。そのための試練として、我々は真空と隣り合わせの密閉空間で生き続けている…」

ゼンガー「………」

マイヤー「だが、エアロゲイターの出現により、我々の道は閉ざされつつある」
      「今一度、それを切り開くには我々だけでなく…人類全体が大きな
       試練を乗り越えねばならんのだ」

ゼンガー「そのことを知らしめるためにマイヤー総司令とビアン総帥は行動を
      起こされた…と認識しております」

マイヤー「フッ…。ならば、これからは我が尖兵となり、大義の剣を振るがいい」

ゼンガー「は…。そのためには、いかなる汚名も甘んじて受ける所存であります」




□Back□