+第7話・北の大地、燃ゆ+


<戦闘開始直後>

ジョナサン「すみませんな。わざわざ戦艦を出してまで、見送って頂けるとは…」

ショーン「いえいえ。ジガンスクードを修理して頂いたお礼…というわけではありませんが…」
     「こういう時こそ、狙い目でして。私が敵ならば…」
     「劣勢を立て直すための補給物資輸送…こんなおいしいタイミングは、逃せません」

ジョナサン「いや、おいしいって言われましても…」

キョウスケ「状況は?」

ユン「…はっきりしません」
   「コルムナがコロニー統合軍に押さえられてから、わずかな妨害でも、敵の動きは掴みにくくて…」

ブリット「しかも、前回の時…各防衛ラインのレーダーサイトが破壊されていますからね」
     「今、この基地はかなり危ない状態です」

エクセレン「なるほどね。下準備は万全…ってとこ?」

ゼンガー「うむ。MAPWによる攻撃が防がれた時を想定し、策を打っていたようだな」
      「テンペスト・ホーカー…敵ながら見事と言えよう」

ブリット「さすがは元教導隊ってわけですね…」

エクセレン「ほめても何も出ないけど、余計なものは出てくるかもね」

ジョナサン「どうやら、雲行きが怪しそうだな」
       「グルンガストをDCに奪われるわけにはいかんし…さっさとお暇するとしよう」

(発進するタウゼントフェスラー)

キョウスケ「やはり、嫌な予感がする。隊長、博士に護衛をつけた方が…」

ユン「艦長! AMらしき機体、急速接近中です!」

レフィーナ「!!」

(トロイエ隊出現)

ユーリア(ヒリュウ改…。かつての外宇宙航行艦を改造した戦艦か…)

レオナ「よろしいのですか、隊長? ここで時間を無駄にするわけには…」

ユーリア「この基地に所属するATXチームは、手応えがあるという報告を聞いた」
      「彼らがどれだけの力を持っているか…この目で確かめたい」

レオナ「ハガネと同じように…ですか?」

ユーリア「そういうことだ」

レオナ「…わかりました、隊長」

ジョナサン「やれやれ…そう上手く事が運ぶはずないと思ってはいたが…」

キョウスケ「博士! 帰還してください!」

ジョナサン「いや、このまま抜ける! 目を付けられてしまった以上、脱出するチャンスは今しかない!」

マリオン「そんな無茶を…! グルンガストが敵に奪われでもしたら、どうする気でして!?」

ジョナサン「…その前に私の心配をしてもらえんかね?」

レフィーナ「副長、ヒリュウ改でタウゼントフェスラーを援護し、この空域から離脱させます!」

ショーン「ここは押し切るしかないと…。賢明なご判断です、艦長」

レフィーナ「ATXチーム、出撃を!」

(PT部隊出撃)

レオナ「隊長、敵の迎撃部隊が出撃しました」

ユーリア「…なるほど、彼らがATXチームか」

ゼンガー「…あの機体のマーキング、DCのものではない。ならば、コロニー統合軍か」

ブリット「コロニー統合軍…俺達のもう一つの敵…!」

カチーナ「ケッ、あいつら…宇宙じゃ敵がいないってんで、DCの手伝いにでも来たのか!?」

ユーリア「部隊を二手に分ける。狙いは輸送機と敵の迎撃機だ」
      「出来れば、輸送機の中身は無傷で奪取しろ」

エクセレン「あらん、案の定こっち相手とフェスラー狙いで分かれるみたいねえ」
       「カザハラ博士、がんばってね〜!」

ジョナサン「いや、その援護に出てきたんじゃないのか!?」

エクセレン「まあまあ、気持ちは前向きにって事よん」

ゼンガー「アサルト1より各機へ。タウゼントフェスラーを援護し、この空域から脱出させろ」
      「ただし、いつ敵の増援が現れるかわからん状況だ。基地司令部の防衛も忘れるな!」

キョウスケ(奴ら自体が、陽動かも知れんということか…!)




<初期勝利条件クリアorユーリア機HP30%↓>

(トーマス隊出現)

ショーン「あれが本命…。これはまずいことになりましたな」

レフィーナ「さ、さっきのコロニー統合軍は陽動…!?」

ショーン「いや…。ただ単純に機を狙っていただけかと」

トーマス「…正面から突撃するってのは、能なしのやることでな」
     「前もって情報をつかみ、利用できるものは全て利用する…。
     これが俺のビジネススタイルだぜ」

ブリット「敵の中にメッサーやバルドングがいる…もしかして、DCに寝返った連邦軍機か!?」

キョウスケ「いよいよ本気でこの基地を陥としに来たか。まずいな…!」

カチーナ「なに弱気になってやがる! 全部ぶっとばしゃ同じこったぜ!」

ゼンガー「このラングレー基地…質はともかく、絶対的な物量差を突かれればもろい…!」

タスク「まあ、増やしようがねえし。俺が出たって一機追加なくらいだぜ」

エクセレン「百人力! …って言ったって、実際百機いるにこしたことないしねえ」

ゼンガー「ないものをねだっても仕方がない。…防衛だ! ここが正念場だぞ!」

トーマス「残り物には福があるってな。三番手に甘んじた甲斐があったぜ」

ゼンガー「問答無用! 何人であろうと、立ち塞がる者は叩き斬るまで!!」

レフィーナ「ヒリュウより各機へ! 何としても基地司令部を…」
      「基地司令部を防衛してください!!」




<トーマス隊全撃破>

(新しいDCの部隊が出現)

レフィーナ「あ、あの数…!」

ブリット「た、隊長…!」

ゼンガー「うろたえるな、ブリット! …気持ちがなえた時点で、敵が何機だろうと負けたと思え!」

ブリット「す、すみません!」

キョウスケ「とは言え、数が数だな。どこまで保つ…?」

エクセレン「あ、あの〜、ヴァイスならひとっ飛びなんで…私、極東支部に応援を要請してきてもいい?」

キョウスケ「…この場で撃ち落とすぞ。どこまで行く気だ」

レフィーナ「…やれるところまでやります。もう…逃げ道はないですから」

ゼンガー「…進退極まったか。ならば打つ手は一つ…」

キョウスケ「隊長? …弱い所を突いて、切り崩すしかない。どのポイントから…」

ゼンガー「お前達はここから撤退しろ」

キョウスケ「…!?」

カチーナ「どこに逃げるって!? ここがあたし達の本拠地だよ!!」

ゼンガー「どこでも構わん。俺が時間を稼ぐ。その間に撤退しろ」

グレッグ「君もだ、少佐」

ゼンガー「!」

グレッグ「今からHOSジャマーを使用し、敵の目を潰す」
     「その間に君達とヒリュウ改はこの空域を離脱し…マンハッタン隕石孔へ向かえ」

ゼンガー「承服出来ません、司令! 自分が敵を抑えている間に、総員へ撤退命令を!!」

グレッグ「…時間が経てば、敵は前回同様MAPWによる攻撃を仕掛けて来る」
     「逃げ場がないのは…」
     「君達ではなく、私達なのだよ」

ゼンガー「しかしッ!!」

グレッグ「ここでATXチームとヒリュウ改を失えば、我々の敗北は確実だ」

ゼンガー「司令は自分達に生き恥をさらせと!?」

グレッグ「そうだ。生きていれば反撃の機会はつかめる」
     「だから、君達はマンハッタン隕石孔へ向かえ。そこには連邦軍の残存部隊が集結しつつある」

ゼンガー「司令!」

グレッグ「これは命令だッ、ゼンガー・ゾンボルト少佐!!」

ゼンガー「!!」

グレッグ「戦闘指揮官のお前が抜けたら…残された者達はどうなるっ!」

ゼンガー「ぐ………!」

グレッグ「いいな? 今からHOSジャマーをかける」
     「ゼンガー・ゾンボルト少佐以下、ヒリュウ改の今後の躍進を期待する…!」

エクセレン「キョウスケ…」

キョウスケ「撤退だ」

ゼンガー「………」

カチーナ「キョウスケ! てめえ…司令や博士、他の兵士達を見殺しにするつもりかよッ!」

キョウスケ「…隊長。撤退命令を。命令がなければ、コックピットから引きずり出してでも連れて行きます」

ブリット「少尉! 何故、そこまで!?」

キョウスケ「…命を賭けるには、場が小さすぎる」
       「おれ達の命は、これから起こる、もっと大きな戦いの中で張らなければならない…」
       「その賭けに乗った司令達…その期待は裏切れん…!」

ブリット「……!」

リシュウ「フフ…ゼンガー、お主…本当に良い部下を持ったようじゃの。それもまた士道。よく心得ておる」
     「じゃから、お主も見極めよ。己が命を賭ける場所をな」

ゼンガー「…くっ……承知…!」

レフィーナ「…各機…帰還してください。本艦は…これより撤退…します…!」

ショーン「…賢明なご判断です、艦長…!」

ブリット「く、くそっ!」
     「俺は逃げるんじゃない…、逃げるんじゃないぞぉぉぉっ!!」

キョウスケ「吠えるな、ブリット。…その怒り、まとめてぶつける時が来る。それまで…とっておけ…!」

(全機撤退)

グレッグ(…………)
      (これで私の役目は終わった。後は任せるぞ、レイカー…そして、ノーマン少将…)
      「よし! HOSジャマーと基地の対空設備で、可能な限り時間を稼ぐ!」
      「各員は地下より脱出! 急げよ!」

マリオン「また生きて会えれば、新しい装備を考えてあげるわね…Mk-3、Mk-2カスタム…」
     「そして…ジガンスクード…」




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